劇団ぱすてるからっと「その錆びた冷たい鉄」感想

劇団ぱすてるからっと「その錆びた冷たい鉄」感想

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どーも。だつしゃちです。
今回は劇団ぱすてるからっとさんの舞台、
「その錆びた冷たい鉄」を観劇したのでその感想です。

 

「その錆びた冷たい鉄」

日時

2020年8月12日(水)〜16日(日)
8月12日(水) 18:30- 錆
8月13日(木) 19:00- 鉄
8月14日(金) 13:00- 鉄/19:00- 錆
8月15日(土) 13:00- 鉄/19:00- 錆
8月16日(日) 12:00- 錆/16:30- 鉄

 

会場

シアターグリーン BIG TREE THEATER

 

あらすじ

少し未来の法曹界。主人公は、ちょっとだけ“異能力”を使える新人弁護士の女の子・七味(ななみ)。
彼女は新人ながら、弁護の仕事で大忙し。そこに一つの仕事が舞い込んだ。

司法取引。

“超犯罪者”の女が一人、鉄パイプで作られた柵の前で正座をしている。
彼女に与えられた懲役は、禁錮256年。
買収した牢獄職員・外の仲間から他の犯罪者の情報を仕入れ、これを司法取引で売り自身の懲役を減らした。

死ぬまで牢獄だと思っていた。しかし、徐々に減っていく懲役年数。
ハンコをポンポン押し、今まで簡単に司法取引を認めて来たが、ついに現実味を帯びて来る釈放の時。
軽く押していたハンコは、鉄パイプのように重く感じ、冷たい鉄柱が、七味に降り掛かる。

 

出演

《錆チーム》

ちひろ、熊谷美里、一ノ瀬心愛、今井千華、大塚結生、小野由衣、小野祐輔、
佐藤祐一、善明花実優、薗一輝、ちお、Ns.aoi、中島悠、永塚優衣、南波碧、
羽沢葵、夢川いゔ、湯本貴大

 

《鉄チーム》

柴田茉莉、美月まりも、よしざわちか、安達慶幸、AYAKA、上原ぺこ、菊地紀壱、
小林諒大、小山詩乃、笹本真由、真田林佳、旦野里々香 、なかむらみら、花咲希音、
ハル、陽菜菜々羽、吹雪、宮沢雪乃

 

感想

ここからは感想を述べていきたいと思います。

 

開演前のアニソン!

まず開演前の話になるのですが、
会場に入るとアニソンがかかっていてアニメ好きとしてはテンション上がりました。
個人的ハイライトはAlchemyのイントロがかかった瞬間です。
開演前のAlchemyに思わず「Alchemy!?こんな序盤で!?」ってなりました(笑)
元ネタが分からない方は是非「Angel Beats!」というアニメを見てください。
とても良い作品ですのでお勧めです。


作品の感想と気になった役

作品の全体的な感想としては、
2つの事件、登場人物が次々と繋がっていくストーリーは良かったですし、
ダンスあり、アクションありでとても面白かったです。

 

今回は柴田茉莉さんが出演するということで観劇したのですが、
柴田さん演じる七味は、叫んだり、走ったりとにかく全力でした。
最初は想像していたキャラと違って今回はこういうキャラなのかとちょっと驚きました。
七味は失敗もしてしまうしネガティブになってしまう部分もあるけれど、
とにかく全力で、まっすぐで、最後は弁護士としての信念を貫く強さがとても良かったです。
その七味をしっかりと演じきった柴田さん。
今回は座長ということもあり一回り成長していた気がします。
また新たな一面をみれたようで嬉しかったです。

それにしても「七味」の名前にあんな意味があったとは。
他のキャストも名前と異能力が関係したものになっていたんですね。

他に気になったのは、ヒカリ役のAYAKAさんと、
考逆望役の美月まりもさんと所長ですね。
AYAKAさんと美月さんは出てきた瞬間にきれいだな、可愛いなと思っていたら、
作中でも重要なキャラで、登場シーンも多く嬉しかったです。
あと所長はずるいですよね。
普段はユーモアたっぷりなくせして、戦闘もこなせるし、
実はちゃんと信念を持って行動しているし、
ちゃんと人のことを見ているしでかっこよすぎますよね。
今回鉄チームのみの観劇だったので、錆チームの所長も見てみたかったなぁ。

 

あと、1点だけ気になったことを言わせてください。
ここだけ少し批判的な内容になります。

2つの事件とそれに関わる人がつながっていくのは良かったのですが、
風呂敷を広げすぎたというか、2時間で納めるには尺が足りなかったように思います。
2時間ではそれぞれの抱えているものが深掘りしきれず、
理由付けとしていまいちだったり、
内容が薄く感じてしまう部分がちらほらとあったように思います。
傷汰と零のお兄さんだったり、望の過去だったりをもう少し出しても良かったのかなと。

今回、初演から登場人物が追加されたようですが、
このご時世ですし、むしろ逆にばっさりと減らして、
その分それぞれをより深く描く形にしても良かったのかなと思いました。
ただ、そうするとコメディ要素が減ることになるのであくまでも個人的な意見です。
七味の名前と異能力などなど、コメディ要素が多いので、
今回はあえてそういう作りだったのだと思います。

 

アフタートーク

私が観劇した回はアフタートークもあったのですが、
アフタートークではこんな話も聞けました。

・作中の好きなセリフは?

・初演との違いは?

・やってみたい役は?

・この人には勝てないと思う人は?

・演出さんのOKのでたアドリブは?

・ちょっとした異能力が使えるとしたらどんな異能力が良い?


作中とは違った素の役者さんのトークが聞けるのが良いですね。
役柄とのギャップがある方もいるのでそこも楽しめます。
貴重なお話も聞けるので、日程等あえばアフタートークがある会の観劇がおすすめです。
次回以降観劇する際には参考にしてみてください。

ちなみにアフタートークに関して言えば、
個人的には異能力のコーナーの吹雪さんがかわいくて良かったです。 

 

グッズ!

もちろんグッズも買いました!
台本も買おうか悩んだのですが、お財布と相談し断念しました(笑)
 

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最後に

今回は劇団ぱすてるからっと「その錆びた冷たい鉄」の感想でした!

私は今回が初めてのぱすてるからっとさんの舞台観劇でした。
実は5月に「BOXinBOX」というぱすてるからっとさんの公演を観劇予定でしたが、
残念ながら昨今の情勢で中止になってしまいました。
ぱすてるからっとさんではクラウドファンディングを実施したり、
今回の舞台でも急遽追加の対策が必要になったりと色々な困難があったと思います。

作中のあるシーンで「この時期だからこそやるんだ」というセリフがあるのですが、
今回の舞台開催までの背景を知っていると、
昨今の情勢に対するメタ表現のように聞こえ、とても響くものがありました。
ちょっと泣きそうになりました。

困難を乗り越えて今回の舞台上演にこぎつけたぱすてるからっとさん、
舞台の内容も良かったですし、これからも応援していきたいと思いました。
まずは次回公演「コネクト・ライフ(仮称)」を楽しみにしたいと思います。


では今回はこの辺で。